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第31回中区ミニ学習会

2018年04月05日(木)

みなさま

平素より伊方原発広島裁判の活動に
御賛同・ご支援をいただき、誠にありがとうございます。

4月5日開催の第31回中区定期ミニ学習会のご案内です。

日時:2018年4月5日(木)19:00から約2時間
場所:ウェンディひと・まちプラザ 南棟3F会議室A
   ※予約不要・参加費無料

■今回の学習会テーマ

ICRP2007勧告国内取り入れを急ぐ放射線審議会
 -公衆被曝線量上限1mSv撤廃への動き-

第31回「ICRP2007年勧告の国内法制取入れを急ぐ放射線審議会―福島原発事故後公衆被曝線量年間1mSv上限の法的規制撤廃―」学習会レジュメ

あまり知られていませんが
原子力規制委員会の放射線審議会が急ピッチで会合を重ねています。
▼放射線審議会
http://www.nsr.go.jp/disclosure/committee/houshasen/index.html
いったいどんなメンバーで、どんなことが議論されているのか。
詳しくみていきます。

なお、4月はこの1回だけになります。
4月23日に広島高裁異議審が行われることになりましたので、
4月19日に予定していた第32回の学習会は延期いたします。
(4月23日の御案内については、近く事務局よりお知らせいたします。)

▼過去の学習会レジュメ・資料
http://saiban.hiroshima-net.org/sanko_top.html#mini
▼定期ミニ学習会開催情報
http://saiban.hiroshima-net.org/mini/
※予定が決まり次第、随時お知らせしております。

報告者:哲野イサク(伊方原発広島裁判原告、Webジャーナリスト)
世話係進行係:重広麻緒(伊方原発広島裁判原告)
問い合わせ先:ミニ学習会係 mini-kkr@hiroshima-net.org

伊方原発広島裁判事務局
網野沙羅
第30回中区ミニ学習会 報告

2018年03月21日(水)

みなさま

伊方原発広島裁判応援団主催、3月15日第30回中区ミニ学習会のご報告です。
▼定期ミニ学習会開催情報
http://saiban.hiroshima-net.org/mini/

日時:2018年3月15日(木)19:00~約2時間 開場18:30
場所:ウェンディひと・まちプラザ
北棟 研修室C
テーマ:「トリチウムの危険その②-2 内部被曝中の内部被曝」
http://saiban.hiroshima-net.org/pdf/study/nakaku_30nd_20180315.pdf

前回は「トリチウムの危険その②」でしたが話が大いに盛り上がって(この盛り上がりや脱線が大事なのです)途中までしか進みませんでした。
今回はその途中からになります。

東電の福島第一原発事故後、トリチウムという水素の同位体で放射性物質が問題になりました。
原子力規制委員会は「薄めて流せばいい。自然界にも存在する」といっています。
伊方原発からも膨大なトリチウムが通常運転で瀬戸内海に放出され「人体に影響がないほど微量」と四国電力は言っています。
果たして本当にそうなのか?

原子力推進側が根拠としているのはICRP、国際放射線防護委員会の勧告になります。
(そのICRP勧告の元になるデータは広島・長崎原爆被爆者の寿命調査なのですが)
ではICRPはどういっているのか見てみよう、というところから始まります。

実はICRPもトリチウムの健康影響に関しては科学的ではなく推定に推定を重ねた仮説なのです。
実験科学に基づくものではありません。
推定の置き方も、かなり恣意的です。
まずトリチウムは
1.経口摂取か呼吸摂取により体内に入る
2.全て血液に入る
3.10日の半減期で体外に排出される
と仮定します。

トリチウムは水素の同位体です。
水素の挙動の大きな特徴、「平衡化現象」を全く考慮しないのです。

またICRPではOBT(有機結合型トリチウム)を一応取り上げています。
(原子力規制委員会などの原発推進派はOBTの影響に関しては全く無視しています。)

トリチウムがOBT化すれば、生物学的半減期が半減期が約1年と格段に延びることが動物実験などで確認されています。
しかも水素は分子結合を担う物質です。
細胞中の分子のなかの結合を担う水素に、同じ水素の同位体であるトリチウムがとって変わると、そこからβ線を放出するという「内部被曝中の内部被曝」状態になります。
しかもトリチウムは核崩壊していずれヘリウムに変わり、結合を担えなくなります。
これが「元素転換」による危険です。
トリチウムは他の放射性物質と違い、「内部被曝中の内部被曝」「元素転換」による細胞の分子レベルで健康被害を起こす特徴を持っています。

ICRPは「OBT化する場合は炭素と結びつくことが多い、だから炭素の生物学的半減期は40日だから40日で排出される」という言説を展開しています。
これも実験科学によらず、仮定を用いたものにすぎません。

ここで面白い研究が紹介されました。
ICRPの言うように、経口摂取でOBTがどれくらい体内に作られるかという研究です。
マウスを使った動物実験で、トリチウム化したミルクを継続的に与えました。
慢性内部被曝の再現です。
トリチウムの被曝が細胞のどこからもたらされているか、と計測しました。
肝臓だけを調べた研究では、DNAのなかに取り込まれたトリチウムは1~2週では1%~3%程度だったのが、14週では10%に上昇、41週では52%に劇的に上昇しているのです。
体内に残留したHTOやOBTが時間の経過とともに細胞の重要器官に使われ、体内の蓄積濃度が高くなっているのです。
他の研究では、OBTの生物学的半減期は長いもので450日や550日という研究結果も出ています。
ICRPの言うように生物学的半減期40日で常に排出されつづけるものではないことが証明されています。

トリチウムの研究は1970年代から80年代半ばまで、日本人の研究も含め、かなりのデータがでています。
アメリカやカナダでは70年代に入って言わなくなった「トリチウム無害論」が、日本では大手を振っているのです。

ここで、なぜだろう?とみんなで考えました。
原発にしても、核実験にしても、核施設から出る放射能にしても、環境中のトリチウム濃度が常に高い状態になるわけですから、平衡化現象に基づいた影響こそ考えねばならないはずです。
しかも実験科学に基づいた研究もたくさんでているのです。
そこでみんなはたと気がつきます。
「本当は無害じゃなくて有害だからじゃないか?」
「しかもトリチウムは他の放射性物質と違って、原発を動かすと必ず大量にでて、コスト的に取り除けないからじゃないか?」
「つまり、無害なものとして取り扱いたいから、じゃないか?」

最後に世界のトリチウムの飲料水濃度制限の数字をみました。
日本は1リットルあたり8000ベクレルと、非常に高い。
カナダの健康福祉省は7000ベクレルと高い。
しかし健康被害の起こったオンタリオ州では20ベクレルが推奨され実際有効化されている。
アメリカの環境保護局は740ベクレル。
しかしアメリカでも健康被害が起こった場所ではコロラド州で18ベクレル、カルフォルニア州で15ベクレル、になっています。
EUですら20ベクレルになっています。

こうしてみてみると、トリチウム無害論は、科学に基づくものではなく、非常に「政治的」で「宗教的」であることがわかってきました。

以上ご報告いたします。

なお、次回中区定期ミニ学習会は4月5日です。
テーマは現在原子力規制委員会で進行中の「放射線審議会」を取り上げる予定です。

報告者:哲野イサク(伊方原発広島裁判原告、Webジャーナリスト)
世話係進行係:重広麻緒(伊方原発広島裁判原告)
問い合わせ先:ミニ学習会係 mini-kkr@hiroshima-net.org


報告:網野沙羅

伊方原発広島裁判事務局
http://saiban.hiroshima-net.org
第30回中区定期ミニ学習会

2018年03月15日(木)

日時:2018年3月15日(木)19:00〜約2時間 開場18:30
場所:ウェンディひと・まちプラザ
北棟 研修室〈C〉
テーマ:「トリチウムの危険その②-2 内部被曝中の内部被曝」
第29回中区定期ミニ学習会

2018年02月15日(木)

時間:19:00〜21:00
場所:ウェンディひとまちプラザ
北棟5階 研修室B
テーマ:未定
*予約不要、参加費資料代無料

【第28回中区定期ミニ学習会】

2018年01月18日(木)

日時:2018年1月18日(木)19:00〜約2時間
場所:ウェンディひと・まちプラザ 南棟 会議室〈A〉
テーマ:「トリチウムの危険」
開場は19:00となります。

※テーマ訂正いたしました。
【第27回中区定期ミニ学習会】

2017年12月21日(木)

日時:2017年12月21日(木)19:00〜約2時間
場所:ウェンディひと・まちプラザ 南棟 会議室〈B〉
テーマ:
「広島高裁野々上決定を読んで見よう
ー野々上決定の最重要点」
開場は18:30となります。
【第26回中区定期ミニ学習会】

2017年11月09日(木)

日時:2017年11月9日(木)19:00〜約2時間
場所:ウェンディひと・まちプラザ 南棟 会議室〈A〉
テーマ:未定
開場は19:00となります。
【第25回中区定期ミニ学習会】

2017年10月26日(木)

日時:2017年10月26日(木)19:00〜約2時間
場所:ウェンディひと・まちプラザ 北棟 研修室〈A〉

テーマ
ABCC・放影研の歴史的役割
―放射能安全神話と原発など核施設―
その⑤ 新しきい値論の登場と福島原発事故後の日本

▷第25回配布レジュメ


開場は18:30となります。
報告【第24回中区定期ミニ学習会】

2017年10月24日(火)

10月19日(木)に開催した【第24回中区定期ミニ学習会】の報告です。
ご参加くださいました皆様、誠にありがとうございました。お疲れ様でした。
ウェンディひと・まちプラザにて約2時間の開催でした。

テーマ
「ABCC・放影研の歴史的役割その4
―T65Dの根本的見直しを迫るマンキューソのハンフォード研究
ー原爆被爆者データの非科学性をはしなくも曝露―」



▽第24回配布レジュメ

(第23回で配布したレジュメの続きが残っておりましたが、新たに第24回用のレジュメを作成いたしましたのでこちらをご覧ください)

前回のミニ学習会では、ICHIBANプロジェクトによって作成された線量推計体系『T65D』が修正を迫られた本当の理由について学習しました。マンキューソが行なったハンフォード工場の研究結果では『T65D』で想定している被曝線量よりもはるかに低い線量でさまざまな健康被害が発生していることが明らかになったからです。

◼️ハンフォード工場の研究
ハンフォード工場のマンキューソ研究では、労働者にフィルムバッヂを付けて被曝線量を測定しました。広島・長崎の被爆者はあくまで『T65D』を用いた推計で、ハンフォード工場の研究の方がはるかに正確でした。規模もおよそ2万8000人を対象とした調査で広島・長崎被爆者データにひけおとらない規模です。誰の目から見てもハンフォード工場の研究は信頼のおけるものでした。
マンキューソ研究を当てはめてみると、『T65D』をもとにした広島・長崎での放射線リスクに対してハンフォードは10倍の違いがありました。つまり広島・長崎でのリスクは実際より10分の1も過小評価されているということになります。
ICRPのリスクモデルは広島・長崎の原爆被爆者生存者のデータ(LSS)をもとにして作られています。そのデータは『T65D』を用いて作られています。すなわち、『T65D』が怪しいとなると、ひいてはLSSも、ICRPのリスクモデルも怪しい、ということになっていきます。

◇このシリーズのここまでの時系列◇
1951年◯ネバダ砂漠で大規模な核実験が開始される
1956年◯「ICHIBAN」プロジェクト開始
1960年代〜◯アメリカで原発の操業ラッシュ
1965年◯『T65D』確定 ◯AECからマンキューソにハンフォード工場研究を依頼
1964年◯「ICHIBAN」プロジェクト最終報告
1974年◯ワシントン州のミラム研究・当時は公表せず
1975年◯AECはマンキューソとの契約を打ち切る
1976年◯ハンフォード工場研究を公表

◼️中性子爆弾の開発
アメリカは1950年第終わりには中性子爆弾を開発していました。「使える核兵器」(熱線と爆風のエネルギーを抑え放射線のエネルギーを高めた核兵器で局所的に実用できることが求められた)として本格的な実戦使用開発をしようとします。
その開発の一環として、1974年から中性子線の殺傷能力を調べるため広島・長崎原爆での放射線の殺傷能力を再評価する研究が始まりました。
すると、広島・長崎での原爆放射線スペクトルが、推定と大きく異なっていることがわかったのです。その推定は『T65D』でも利用された推定です。『T65D』で使われたスペクトルは実は実際の原爆でのスペクトルではなく「ICHIBAN」プロジェクトで求められたものでした。

アメリカ原子力委員会はこのことを『T65D』の見直しをする理由に利用します。
正しいと信用していた『T65D』には誤りがあった、それは中性子爆弾を開発中に広島・長崎の原爆放射線スペクトルの算定に誤りがあるためだ、それはある科学者のリークによって判明の糸口が暴露された、ということにしたのです。そしてそれは、広島・長崎の湿度を考慮しなかった1人の科学者の些細なミスによるものだった、とされました。

◼️マンキューソ問題の大きな波紋
1977〜78年アメリカでは放射線のによる健康影響の不安が高まっていました。マンキューソ問題が大きな社会問題となり、1978年2月に、米下院「健康と環境小委員会」で公聴会が開催されました。
この公聴会の意義は、マンキューソ問題を通じて「低線量被曝がいわれたように決して安全ではないこと」が確認され、また「放射能安全神話」を宣伝する科学者や行政の規制当局者が核産業の利益とつながっていることがある程度明らかにされたことでした。
これ以降、NCRP(アメリカ放射線防護審議会)や全米科学アカデミー、ICRPは公式に「被曝量に安全なしきい値がある」とは言えなくなりました。そうではなく「放射線被曝には安全な線量はない」ことを認めなくてならなくなりました。
そしてそれからほぼ1年後の1979年3月にスリーマイル島原発事故が発生します。

◼️ラドフォードの「BEIR Ⅲ」委員会報告
マンキューソ問題、スリーマイル島原発事故と立て続けに打撃を受けたアメリカの核推進勢力は、『T65D』の見直しを慎重に進めなければなりませんでした。「放射線リスクモデル」の根本的な変更は避けねばなりません。核兵器開発や原発推進に大きな支障が出るからです。
しかし、追い討ちをかけるようにスリーマイル島原発事故直後に発表される「BEIR Ⅲ」報告をめぐり核推進勢力内部で対立が起きます。
「BEIR Ⅲ」のテーマはズバリ「低レベル電離放射線の集団への影響」です。「BEIR Ⅲ」委員会の委員長、エドワード・ラドフォードの報告は、今はICRPの公式見解である「線形しきい値なし理論」に基づいて「低線量でも被曝に安全量はない」という考え方を打ち出し、低線量被曝にはそれまでの見解に対して2倍のリスクがあるとする内容でした。ラドフォード報告はスリーマイル島原発事故直後の発表とあって、世間の関心も高かった、それだけに核推進派の激しい批判を浴びることになりました。この報告は撤回され、翌年、リスク推定を基本的には半減させるような見直し報告が公表されましたが、ラドフォードはその結論の受け入れを拒否しました。

この委員会の結論は環境保護局が放射線防護基準を更新するに際して使用されるため、核産業にとって極めて重要でした。ラドフォードは核推進派が絶対に避けたい「リスクモデル変更」に手をつけたために全米アカデミーから批判されたと見ることができます。
それは、委員の1人が「もし指針レベルが彼の望むレベルに下げられれば、核産業はなどは存在出来なくなるだろう」と述べたエピソードに象徴されています。

◇ここまでの時系列◇
1977年◯『T65D』見直し開始
1978年2月◯「健康と環境小委員会」公聴会開催
1979年3月◯スリーマイル島原発事故発生
1979年5月◯「BEIR Ⅲ」公表、翌年には撤回される

◼️新「しきい値論者」の弱み
前述の公聴会以降、ICRPが「放射線被曝には安全な線量はない」こと認めたにもかかわらず、今なお「しきい値」の議論が続いています。
放射線影響研究所のWebサイトの「福島原発関連」コーナーの「放影研における原爆被爆者の調査で明らかになったこと」という文章でこう記しています。

「この(放射線)リスクは100ー200ミリシーベルト以上では放射線の被曝量に比例していますが、それ以下ではどういう関係になっているかは分かっていません。もしがんのリスクは被曝線量に比例的で「しきい値」(それ以上の被曝で影響があり、それ以下では影響がない境目の被曝線量)がないと考えるならば、100ミリシーベルトでは約1.05倍、10ミリシーベルトでは1.005倍と予想されます。」

100ー200ミリシーベルト以下では「よくわかっていない」と言っています。そして「しきい値」はないと仮定すると、と述べ、「しきい値」があるかのようなことも匂わせています。
放影研では、1980年代までに解決した問題、すなわち「放射線量に安全量はない」という主張をまだ認めていないのです。

これまでの公害・環境汚染問題から学んだことを鑑みれば「危険かどうかわかっていない」のなら安全かどうか確認できるまでは危険とみなし、その使用や操業を禁止するのが「安全防護」の基本原則であるはずです。ところが放射線防護の世界ではその原則が通用しないのです。「よくわかっていない」まま、年間の公衆被曝線量は20ミリシーベルトとされ、お米1kgあたり500ベクレルを上限、とされています。これは形を変えた「新しきい値論」です。

《厚労省が2012年に作成したリースレット・食べものと放射性物質のはなし その①》
全国のスーパーマーケットなどに配布されました。それには「基準値以下の食品は、ずっと食べ続けても安全です。」と言い切っています。「放射線被曝に安全量はない」のですから、これは根拠のない嘘です。

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今回はレジュメ13ページ〈新「しきい値論者」〉の弱みまで進みました。
次回はこの続きになります。

学習会の中身をかいつまんで報告致しました。割愛した部分にも重要なことがあります。
◯ハンフォード工場研究の信頼性
◯中性子爆弾開発に広島・長崎のデータを使用
◯「健康と環境小委員会」公聴会を開催した議員
などなど、詳しくは是非レジュメをご覧ください。

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過去の学習会レジュメ・資料は伊方原発運転差止広島裁判のウェブサイトの"参考資料"でご覧いただけます。

◯次回告知◯

※いつも利用しているひと・まちプラザが催事で利用できない為、
変則的ですが、10月前半2週をとばして後半2週を連続開催いたします。
10月の開催は19日と26日となります。ご了承ください。

次回【第25回中区定期ミニ学習会】
日時:2017年10月26日(木)19:00〜約2時間
場所:ウェンディひと・まちプラザ 北棟 研修室〈A〉
テーマ
「ABCC・放影研の歴史的役割その3
―T65Dの根本的見直しを迫るマンキューソのハンフォード研究ー
原爆被爆者データの非科学性をはしなくも曝露」
(続き)

※事前申込不要 ※参加費・資料代無料
どなたでもご参加いただけます。
どうかふるってご参加頂くようお願いいたします。


報告者:哲野イサク(伊方原発広島裁判原告、Webジャーナリスト)
世話係進行係:重広麻緒(伊方原発広島裁判原告)
問い合わせ先:ミニ学習会係 mini-kkr@hiroshima-net.org
【第24回中区定期ミニ学習会】

2017年10月19日(木)

日時:2017年10月19日(木)19:00〜約2時間
場所:ウェンディひと・まちプラザ 北棟 研修室〈A〉
テーマ
「ABCC・放影研の歴史的役割その3
―T65Dの根本的見直しを迫るマンキューソのハンフォード研究ー
原爆被爆者データの非科学性をはしなくも曝露」
(続き)
開場は18:30となります。
報告【第23回中区定期ミニ学習会】

2017年09月30日(土)

9月28日(木)に開催した【第23回中区定期ミニ学習会】の報告です。
ご参加くださいました皆様、誠にありがとうございました。お疲れ様でした。
伊方原発広島裁判応援団事務所にて約2時間の開催でした。

テーマ
「ABCC・放影研の歴史的役割その3
―T65Dの根本的見直しを迫るマンキューソのハンフォード研究
ー原爆被爆者データの非科学性をはしなくも曝露―」


▽第23回配布レジュメ



前回のミニ学習会では、
ICHIBANプロジェクトによって作成された線量推計体系『T65D』が
1人の研究者の些細なミスによって修正を迫られる事態となった、
これは公式見解ですが、
大きなプロジェクトでそんな些細なミスが起きるはずもなく、
実際は他に理由があったのです…、というところで終わりました。

早速その”理由”に迫っていきます。
それはアメリカ原子力委員会やICRPも無視することができない事態が起きてしまったからです。

アメリカ・ワシントン州に兵器級プルトニウムを製造するハンフォード工場がありました。
そこで働いていた労働者に起きた放射線障害と、被った放射線被曝の関係をみると、
『T65D』と辻褄が合わなくなってしまったからです。
つまり『T65D』で想定している被曝線量よりもはるかに低い線量でさまざまな健康被害が発生していることが明らかになったのです。

当時アメリカでは核実験、原発の操業によって各地で放射線障害が起こりました。
放射線防護の指針となるICRPの放射線リスクモデルに対し、批判が高まります。
アメリカ原子力委員会(AEC)はそれに対抗し、
「許容線量以下の被曝では健康被害が発生しない」ことを
科学的に証明する必要があると考えました。
そこで目をつけたのがハンフォード工場だったのです。
労働者はフィルムバッヂをつけており、それによって被曝線量の推計ができました。
少なくとも原爆被爆者の被曝線量推計よりも正確です。

その研究を依頼されたのがトーマス・マンキューソです。
そして、研究を進めることで先述したように、
アメリカ原子力委員会の意図とは反した結果が現れてくるのです。

マンキューソは疫学者で公衆衛生の専門家です。
ハンフォード工場の研究は大掛かりで本格的なものでした。
その研究が進行している時期に、ハンフォード工場があるワシントン州でとんでもない研究があらわれます。

ワシントン州政府の健康・社会サービス局の医師サムエル・ミラムの研究によって、
ハンフォード工場で働いたことのある労働者の死亡率が、そうでない労働者よりも25%も高かったことが明らかになります。
この研究はアメリカ原子力委員会や、ICRP放射線リスクモデルに疑念を持つ人々の意図とは全く関係なく、あくまで公衆衛生を司る科学者の立場から行われたものでした。

ミラムはアメリカ原子力委員会にこの研究を報告します。
もちろんアメリカ原子力委員会はその情報が漏れないようにミラムに働きかけます。
ミラムは説得され、
マンキューソの研究が進行中であること、労働者の間で急速に心配が広がることを懸念して
研究の公表をしないことに決めました。

このように核施設と放射線障害の関係が明らかになっていく現状に、
焦ったアメリカ原子力委員会は早急にハンフォード工場研究を公表するよう
マンキューソに依頼します。
”許容範囲内であれば放射線障害は起きない”という科学的根拠としての研究結果を
欲していました。
しかしマンキューソは研究がまだ途中であったため、それを拒みます。
アメリカ原子力委員会は意向に沿わないマンキューソのとの契約を打ち切りました。

マンキューソは資金源を断たれてしまいますが、研究を継続しました。
そしてイギリスのアリス・スチュアートのチームと協力し、
のちに研究の結果を公表するまでに至ります。

次に”ハンフォード工場のデータの意味について”へと続いていきます。

今回のレジュメ、◆契約を打ち切られるマンキューソ、10頁の半ばまで進みました。

このテーマは次回に続きます。
ミニ学習会の内容をかいつまんで報告させて頂きました。
詳細はレジュメをご覧ください。


《やや脱線話 》***********************

*映画【シルクウッド】
実際に起こったカレン・シルクウッド事件を元に制作された映画です。
[核関連企業のカー・マギー社の核燃料製造プラントで行われていた、安全規則違反と不正行為を巡るスキャンダルの中、内部告発をしようとしたカレン・シルクウッドが28歳で謎の死を遂げた有名な事件です。]

[第128回広島2人デモ・「その後反核の闘士に変貌を遂げるカール・モーガン」]
より引用
(ミラムが配慮をして研究の公表をしなかったエピソードを受け、その場の参加者から
その配慮よりも研究はもっと重要な事で、迅速に公表すべきで当然のことではないか、
という旨の意見を受け、内部告発しようとした人も居た、という一例として、カレン・シルクウッドの話題になりました。)

*各国で起きた少数派への抑圧の歴史と原発立地地区
【フランスにおける言語分布と言語分布】をみると、少数派民族の言語が使われている地区に原発が多く立地されていることがわかります。

[哲野イサク地方見聞録・雑観広島2人デモその④
大飯原発再稼働、政府・関電のウソと朝日新聞の拡声器ぶり
「原発がないのは誇るべき現実」という思想]
参照
(アメリカの核実験が行われた地域周辺や原発が建設された地域は、経済的に都市部より遅れている地域です。アメリカで行われた事はそのまま日本に持ち込まれているようだ、という感想に対して、どの国も同じ背景がある、という1例として話題になりました。日本は二番煎じどころではない、ようです。)

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過去の学習会レジュメ・資料は伊方原発運転差止広島裁判のウェブサイトの"参考資料"でご覧いただけます。


◯次回告知◯

※次回開催はいつも利用しているひと・まちプラザが催事で利用できない為、
変則的ですが、10月前半2週をとばして後半2週を連続開催いたします。
10月の開催は19日と26日となります。ご了承ください。

次回【第24回中区定期ミニ学習会】
日時:2017年10月19日(木)19:00〜約2時間
場所:ウェンディひと・まちプラザ 北棟 研修室〈A〉
テーマ
「ABCC・放影研の歴史的役割その3
―T65Dの根本的見直しを迫るマンキューソのハンフォード研究ー
原爆被爆者データの非科学性をはしなくも曝露」
(続き)

※事前申込不要 ※参加費・資料代無料
どなたでもご参加いただけます。
どうかふるってご参加頂くようお願いいたします。


報告者:哲野イサク(伊方原発広島裁判原告、Webジャーナリスト)
世話係進行係:重広麻緒(伊方原発広島裁判原告)
問い合わせ先:ミニ学習会係 mini-kkr@hiroshima-net.org
【第23回中区定期ミニ学習会】

2017年09月28日(木)

日時:2017年9月28日(木)19:00〜約2時間
場所:伊方原発広島裁判応援団事務所
〒733-0012 広島市西区中広町2丁目21-22-203

googleマップ


テーマは「ABCC・放影研の歴史的役割
―放射能安全神話と原発など核施設―」の続きとなります。
報告【第22回中区定期ミニ学習会】

2017年09月17日(日)

9月14日(木)に開催した【第22回中区定期ミニ学習会】の報告です。
ご参加くださいました皆様、誠にありがとうございました。お疲れ様でした。
ウェンディひと・まちプラ

テーマ
「ABCC・放影研の歴史的役割
―放射能安全神話と原発など核施設―
その2 ーICHBANプロジェクトとは一体何だったのか?
原爆被爆者の被曝線量推定根拠のいい加減さー」


▷第22回配布レジュメ


《ICHIBANNプロジェクト》
前回の第21回ではABCCの設立の主旨、目的について学習しました。
ABCCは原爆の影響を調べ、原子力の産業利用に向けた労働者の被曝線量上限の設定と
予期される核戦争に備え兵士や市民の放射線防護に役立てる為に設立されました。
原爆の影響を知るには、原爆被爆者がどれだけの放射線を浴びたのか、
そしてそれによってどんな症状が現れたのかを調べる必要があります。
原爆被爆者がどれほどの放射線を浴びたのか、をどうやって調べたのでしょうか?
原爆被爆者が線量計を持っていたわけがありません。
ですから原爆被爆者が浴びた放射線量は推定するしかありません。
推定するためには線量推計体系が必要です。
そのためにアメリカ原子力委員会(AEC)が行った実験が「ICHIBANプロジェクト」です。
ICHIBANプロジェクトにより線量推計体系(Dosimetory System=DS)は作成されました。
その線量推計体系はLSS(広島・長崎原爆被曝者寿命調査)研究に用いられます。
線量推計体系の成り立ちを知ることはLSSの信頼性を評価する上で重要な事です。

《BREN(ブレン)作戦》
「ichiban 研究」は、当時AECが行っていた「民間影響実験作戦」(Civil Effects Operation=CEX)の中の「ブレン作戦」の一部分を指す用語です。
ブレンとは
BREN=Bare(裸) Reactor(原子炉) Effects(影響),Nevada
=”ネバダの裸の原子炉”という意味になります。
その名の通り、ネバダ砂漠に鉄塔を立て、そのてっぺんにむき出しの高速炉を設置し核分裂をさせ、地上、空中、屋内、地表、地中で放射線を計測しました。
その鉄塔は「ブレン・タワー」と呼ばれました。

《ネバダ砂漠での核実験》
国内にあるネバダ砂漠での実験が行われましたのは、大気中核実験はコストがかかりすぎたためです。
国内で核実験を行えば国民へ影響が及ぶ危険がありますが、アメリカは核戦争政策を国民に認めさせるため
「微量の放射線被曝であれば何らの被害もなく、核戦争に勝利することができる」
と宣伝し、核兵器や原子力の必要性とそれによる利益を強調しました。
公衆の被曝線量の設定はそれ自体が放射線被曝の危険性を知らしめるものになります。
ですから、当時のアメリカ原子力委員会はその導入をなんとしても阻止しなければないと考えていました。
それはまさしく「放射能安全神話」の布教です。
まるで福島原発事故後の日本国内で起こったことです。

《2011年晩秋の「オークリッジレポート事件」》
アメリカ原子力委員会は1972年12月にオークリッジ国立研究所へ「放射線降雨(いわゆる「黒い雨」に被曝した原爆生存者の考察と類似集団との比較」という研究論文を提出していました。そして、その直接執筆者はアメリカ原子力委員会へ出向していた、当時のABCC広島の調査課長だった山田広明氏でした。
この研究論文の要約には
「放射線降雨に遭遇した生存者の人体組織の上皮凸面部に全くベータ熱線傷が見られなかったのは、放射線降雨よる有意な放射線被曝はなかったと考えられてきた。しかし、ABCCが収集した証拠はそれと逆のことを示唆する傾向がある。この論文は軽い被曝の集団に関して、これまでに反して放射線降雨の影響を詳細に分析すべきか、それに及ばないのかの結論を確立することを企図した一つの試みである」という旨が記されています。
この論文はインターネット上に掲載されていましたが、誰も気づかず、
最初に指摘したのは長崎県保険医協会副会長(当時)の本田孝也氏でした。
2011年11月の事です。
それによって、広島・長崎の放射線損傷は外部被曝よるものだけだった、としてきたアメリカ原子力委員会の内部からそれを見直そうという動きがあったのではないか?そしてその動きは結局潰されたのではないか、という推測が生まれました。

《線量推計体系も信頼できなかった》
後になって、ICHIBANプロジェクトに関わったカール・ジーグラー・モーガンは
「同僚の1人が放射線量を評価する際、広島・長崎の8月の湿度を計算に入れる事を忘れていた。中性子は水によって阻止される。だから空気中に水分を多く含んでいれば中性子線量は減る(減衰する)。」と説明しています。
例えば、白血病にかかり死亡した人がいたとします。その人の被曝線量はその線量推計体系によると中性子線は10ミリシーベルトと推定されていました。
が、湿度を考慮し中性子線が10分の1に減衰するとしたら、
1ミリシーベルトと推定される、ということになります。
つまり、湿度を考慮すれば、より少ない中性子線量で被曝影響があらわれるという事です。
広島・長崎の原爆生存者の研究は「電離放射線リスクモデルの土台中の土台」です。線量推計体系に誤りがあるのだとしたら、電離放射線リスクモデルの理論が大きく覆ることになります。モーガンはたった1人の研究者の誤りでそれが発生したというのです。

実際には、1人の研究者の些細なミスで線量推計体系に致命的なエラーが発生したのではありません。もっと大がかりな政治的配慮が働いて線量推計体系の全面的修正を迫られたのです。
それは次回に続きます。

このテーマは次回に続きます。
ミニ学習会の内容をかいつまんで報告させて頂きました。
詳細はレジュメをご覧ください。

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過去の学習会レジュメ・資料は伊方原発運転差止広島裁判のウェブサイトの"参考資料"でご覧いただけます。


◯次回告知◯

※次回の会場は変則ですが当裁判応援団事務所にて開催いたします。

次回【第23回中区定期ミニ学習会】
日時:2017年9月28日(木)19:00〜約2時間
場所:伊方原発広島裁判応援団事務所
〒733-0012 広島市西区中広町2丁目21-22-203

googleマップ


※事前申込不要 ※参加費・資料代無料
どなたでもご参加いただけます。
どうかふるってご参加頂くようお願いいたします。


報告者:哲野イサク(伊方原発広島裁判原告、Webジャーナリスト)
世話係進行係:重広麻緒(伊方原発広島裁判原告)
問い合わせ先:ミニ学習会係 mini-kkr@hiroshima-net.org
【第22回中区定期ミニ学習会】

2017年09月14日(木)

時間:19:00〜約2時間
場所:ウェンディひと・まちプラザ(まちづくり市民交流プラザ)
北棟5階 研修室B(開場は18:30です)
テーマ
「ABCC・放影研の歴史的役割
―放射能安全神話と原発など核施設―」

※事前申込不要 ※参加費・資料代無料
どなたでもご参加いただけます。
どうかふるってご参加頂くようお願いいたします。


報告者:哲野イサク(伊方原発広島裁判原告、Webジャーナリスト)
世話係進行係:重広麻緒(伊方原発広島裁判原告)
問い合わせ先:ミニ学習会係 mini-kkr@hiroshima-net.org
報告【第21回中区定期ミニ学習会】

2017年09月08日(金)

8月31日に開催した【第21回中区定期ミニ学習会】の報告です。
ご参加くださいました皆様、誠にありがとうございました。お疲れ様でした。
ウェンディひと・まちプラザにて2時間の開催でした。

テーマ
「ABCC・放影研の歴史的役割
―放射能安全神話と原発など核施設―」

▷第21回配布レジュメ


今回の学習会では主にABCCの成り立ちをみることでABCCの主旨を理解する内容でした。
今年の6月に放影研ではABCCー放影研70周年の祭典が行われました。

▷放影研WEBサイト


▷祭典チラシ

ABCCは放影研の前身であり、この祭典はABCC開設から放影研の今日までの歴史を含めた70年を記念して行われています。
その70年前とは、ABCCの設立はいつ、どこだったのかと言いいますと、
1947年3月に広島赤十字病院内で開設、と公表されています。(参考資料の年表をご覧ください)
しかし、ABCCの全体報告は1947年1月に完成し、その資料は公式に残っています。
(参考資料「GENERAL PERORT ATOMIC BOMB CASUALITY COMMISSION」これが全体報告の一部です)

その報告のための調査は一体いつから行われていたのかというと…。
原爆投下直後にアメリカ陸海軍合同調査団が調査に入っています。その時に調査されたことが全体報告にあげられています。
実際には公表されている設立時期よりも早くABCCの実体は存在していたのです。
全体報告の表紙には「NATIONAL RESERCH COUNCIL」(全米研究評議会)とあり、
住所はWashington, D.C.です。
ABCCは全米科学アカデミー・全米研究評議会(本部:ワシントンDC全米アカデミー内)の内部で誕生していたのです。

この報告を書いた、ABCCの委員はどんな人物なのかというと、資料の全体報告の4ページ目に名前が並んでいます。上から

オースティン・ブルース
ポール・ヘンショウ
2人とも原子力エレルギーの生物的影響に関する研究経験があり、マンハッタン計画でも医学分野で深く関わった人物です。

メルビン・ブロック
ジェームス・ニール
名前の後に肩書きが記されています。
A.U.S (アメリカ陸軍)
M.C (医科学部隊)
1st Lt (大佐)

フレデリック・ウルリッヒ
肩書きはU.S.N.R (予備役左官)
所属は医学部隊です。

(詳しくはレジュメ8頁をご覧ください)
ABCCの委員はマンハッタン計画のメンバーと軍人で構成されていたのです。
原爆の影響を知ることは当時のアメリカにとってとても重要なことでした。
原子力の産業利用のために労働者の被曝限度を規定するために情報が必要でした。
また、予見されていた核戦争に備え兵士や市民の放射線防護のためにも原爆の影響を知る必要があったのです。
ABCCのメンバーがマンハッタン計画のメンバーや軍人であったのはこの目的から納得がいきます。
実際、調査した対象の放射線は原爆による一次放射線で発せられるガンマ線・中性子線のみで、高線量外部被曝の影響しか調べていません。

放影研(放射線影響研究所)とはいえ、実際に行った調査からして放射線影響研究というには不十分である事は、「計り知れない健康影響を与える被曝は外部被曝よりも内部被曝である」ことを認識している人間からすれば明らかです。
放影研は今の日本で原爆被爆者や福島被災者の治療や放射線防護に役立っている、かのように扱われていますが、実際は設立の主旨は異なりますし、調査も前述したように不十分です。(不十分どころか被曝影響の過小評価につながる材料になっています)

放影研は広島市内に設立されていますが、こういった設立の経緯はなかなか知る機会がありません。当の放医研も公表していません。
そもそもなぜ、実態とは違う設立の時期・場所を公表しているのでしょうか…。

このテーマは次回に続きます。
ミニ学習会の内容をかいつまんで報告させて頂きました。
詳しくはレジュメ・参考資料をご覧ください。

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【お詫び】
原告・応援団・支援者の方へメールで報告をした際、放影研と記すべきところを「放医研」とあやまって記していました。
失礼いたしました。
その指摘をしてくれた報告者の哲野さんから補足もありましたので、報告に追加して記載します。
以下、”放医研”について補足です。


放医研は放射線医科学研究所のことで、これは千葉に本拠の
ある国の独立行政法人です。

もう一つまぎらわしいのは原医研です。
広島大学医学部附属研究所お
原爆放射線医科学研究所のことです。

放影研(放射線影響研究所)、
放医研(放射線医科学研究所)
原医研(原爆放射線医科学研究所)
よく新聞などにも出てきます。

哲野イサク


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過去の学習会レジュメ・資料は伊方原発運転差止広島裁判のウェブサイトの"参考資料"でご覧いただけます。


報告者:哲野イサク(伊方原発広島裁判原告、Webジャーナリスト)
世話係進行係:重広麻緒(伊方原発広島裁判原告)
問い合わせ先:ミニ学習会係 mini-kkr@hiroshima-net.org
【第21回中区定期ミニ学習会】

2017年08月31日(木)

時間:19:00〜約2時間
場所:ウェンディひと・まちプラザ
南棟3階《会議室A》
テーマ:未定

*予約不要、参加費・資料代無料
*どなたでもご参加いただけます。
どうかふるってご参加くださいますようお願いいたします。
報告【第20回中区定期ミニ学習会】

2017年08月19日(土)

8月17日に開催した【第19回中区定期ミニ学習会】の報告です。
ご参加くださいました皆様、誠にありがとうございました。お疲れ様でした。ウェンディひと・まちプラザにて2時間の開催でした。

テーマ
「原発再稼働の法的枠組みに関する考察〜国際標準からはほど遠い日本の原子力規制法体〜」

第20回配布レジュメ「原発再稼働の法的枠組みに関する考察
―国際標準からはほど遠い日本の原子力規制法体系―」


今回は主に、日本と海外の原子力規制法体系を比較し違いをみていきました。
日本では、福島第一原発事故が起きるまでは「過酷事故は起きない」とされ過酷事故の対応は何も考えられていませんでした。
福島第一原発事故が起きてからIAEAの推奨する「5層の深層防護」が取り入れられました。
第1〜3層は過酷事故未満、第4〜5層は過酷事故時の対応です。
そして、第5層は「サイト外の緊急時対応」です。
サイト外とは原発敷地外を指し、放射性物質が敷地外へ放出されてしまった段階の対応です。
つまり第5層は何をするのかというと、住民の避難です。
最終的には人を逃すというのがこの「5層の深層防護」です。
それでは、日本の原子力規制法体系はこの「5層の深層防護」を徹底できているのでしょうか?
第5層は「住民の避難」です。
いざという時、住民を無事に避難させることができるのか?計画には実効性があるのか?それを精査し、これなら大丈夫!と合格証を出す機関はあるのでしょうか?
実際は、地方自治体が避難計画策定を義務付けられ、内閣府原子力防災本部へ提出します。
そこで避難計画が精査されるのかというとそうではなく、精査もされず「合理的であると判断した」として避難計画は出来た!と、第5層の防護は完了となります。
第1〜4層は規制委員会が規制基準に適合しているかを審査することで精査され、
第5層目は避難計画の提出だけで完了し、尚且つ、この提出によって”自治体の同意は得た”という事になっています。(避難計画提出は義務付けられているため、同意することも義務付けられている、と言えます)
第5層の防護である避難計画が精査されずして「5層の深層防護」は徹底されているとは言えません。
(そもそも論でいうと、避難が必要となる発電方法など不要です)

国際基準ではどうなのでしょうか?アメリカの場合をみてみましょう。

原子力規制委員会(NRC)は避難計画の精査を緊急事態管理庁(FEMA)へ依頼、その結果をみてNRCが判断し運転許可を当該原発へ与えます。避難計画に実効性がないと判断すれば運転許可はおりません。実際に「この避難計画では住民の命が守れない」と稼働することなく廃炉が決定した原発もあります。

もう一度、日本の法体系と比較をしてみましょう。
アメリカの原子力規制委員会(NRC)は運転許可を出しますが、日本の原子力規制委員会は運転許可を出すでしょうか?
田中委員長が公言しているように、”規制委員会はあくまで原発が規制基準に適合しているかを精査する機関であって原発再稼動の許可を出す権限はない”のです。
では、だれが?どこが?日本の原発再稼働の許可を出すのでしょうか?

それは明文化されてはいません。
明文化されてはいませんが、2014年11月6日に行われた「原子力問題調査特別委員会」において菅直人議員の質疑によって「原発再稼働の条件として30k圏の自治体の同意が必要である」ことが明白になっています。
明文化されていないことで原発再稼働の許可権限の所在が曖昧になっていますが、この質疑のおかげで、自治体、ひいては住民の判断で原発再稼働の合否が決められるということがわかります。
ぜひ、レジュメに記載してあるこの質疑を声に出して読んでみてください。理解がより深まります。

「5層の深層防護」を取り入れるも、それは徹底しておらず、法的枠組みでは自治体が合否を決める権限を持っているにもかかわらずその権限を行使する事も、その権限を持っていることすら知られていない現状です。そんな法体系自体が不十分ななかでも原発再稼働は着実に進んでいます。”実際にはどうなっているのか”を認識し、”なんとなく原発再稼働やむなし…”に流されない事が、原発のない社会を実現するには必要なのではないでしょうか。

このテーマは第20回で完結いたしました。
次回テーマは決まり次第、開催情報などで告知いたします。

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過去の学習会レジュメ・資料は伊方原発運転差止広島裁判のウェブサイトの"参考資料"でご覧いただけます。
【第20回中区定期ミニ学習会】

2017年08月17日(木)

時間:19:00〜約2時間
場所:ウェンディひと・まちプラザ(まちづくり市民交流プラザ)
北棟5階《研修室B》
テーマ
「原発再稼働の法的枠組みに関する考察
―国際標準からはほど遠い日本の原子力規制法体系―」

*予約不要、参加費資料代無料
*どなたでもご参加いただけます。
どうかふるってご参加くださいますようお願いいたします。
夏休み

2017年08月03日(木)

※隔週で定期的に開催してきましたが、
8月3日は夏休みとさせていただきます。
報告【第19回中区定期ミニ学習会】

2017年07月21日(金)

前々回の第17回では、ICRP勧告の基となった疫学調査は「広島・長崎 被爆者寿命調(LSS)」であるという事、そしてそのLSSはどのような調査であったかを見て、ICRP勧告の被曝影響評価がいかに過小評価であるか、ということを学びました。更に、そのICRP勧告を基に今現在の日本で放射線防護体制が作られているということ、それがとても過酷な防護体制であるということを再確認しました。

前回の第18回では、そのLSSを根拠にしたICRP勧告が、現在採られている放射線防護体制にどのように反映されているのかを具体的に検証しました。
また、チェルノブイリ前とチェルノブイリ後のICRPがどのように進化(原発推進側から見て)したのか、その進化したICRP勧告が、如何に無批判に、法令さえ蔑ろにし、現在の日本の放射線防護体制に組み込まれているのかを学習しました。


そして、今回の学習会の冒頭ではテーマにもあるように「伊方原発広島裁判と被曝問題」について考察しました。
裁判に住民側が勝利し、司法によって実行力を発揮するのは”伊方原発3号機を止めること”です。
「しかし、裁判も含めたこの運動は伊方原発3号機を止めることだけが目的でしょうか?」と、報告者の哲野さんは参加者へ問います。
参加者の何人かは首を横に振りました。
その場にいた報告者・参加者にとってこの運動は、スローガンにもあるように、もうこれ以上の「被曝を拒否する」事が目的であり、伊方原発3号機を止めることはその内の1つに過ぎないのです。
(異論はなかったので全員がその想いだったと解釈します)
裁判が終わればこの運動も終わるのか、といえばそうではありません。
伊方原発3号機が止まったとしても、私たちの放射能危機は止まりません。
福島第一原発事故によって拡散される放射能、原発が動くことによって放排出される放射能、増え続ける使用済み核燃料、これから始まる廃炉ラッシュによって生み出される放射性廃棄物、などなど、ひとつの原子炉が止まったところでこの様な放射線源による被曝を防ぐ事は叶わないのです。
例え伊方原発3号機が止まったとしても、この放射能危機に迫られる状況は変わりません。
裁判で伊方原発3号機を止めることだけが運動の目的ではない事は明確になったのですが、それ以外の事が裁判の取り組みなど実務的なことに追われ、具体的にはなっていない事が指摘されました。

そしてレジュメの内容に戻っていきます。項目番号17〜22の最後までに当たります。

[17.ヒロシマの立場とLSSの関係]
[18.偽善のヒロシマ]
『偽善のヒロシマ』このフレーズは報告者の哲野さんが2011年、広島で行われた小出裕章さんの講演について記述した中で用いられたフレーズです。
小出さんは講演の中で
「被爆地・広島で核兵器廃絶の活動をする事はありがたく思う。しかし、核と原子力は同じものです。原子力発電廃絶のために使う力はないということであれば、理解できる。しかい、原子力の平和利用ならいいということであれば間違いだと私は思う。」
と語っているのを受け、核兵器の廃絶を訴えながら原子力には目をそらし続けるなら、それは「偽善のヒロシマだ」と云っているように思える。
と表しました。
広島では「原爆に反対」することは大いに推奨されますが、「原発に反対」すること、話題にすることさえ憚れる空気が流れています。
実際に「原爆の話題ならOK、でも原発の話題はNG」とするお達しが下っています。

2013年に伊方原発広島裁判の前身である「広島1万人委員会」として「四国電力伊方原発 3 号機再稼働に反対する広島市議会決議を求める請願」を広島市に出していました。その時、対応してくれたのは《広島市環境局温暖化対策課》でした。
「事故の可能性がゼロでない限り被害を被る可能性があるのなら、広島市は市民を守るために伊方原発再稼働に反対してください」という主旨で請願を出したので、なぜ危機管理課ではないのだろう?と疑問に思いました。
その旨を質問すると、慣例だそうです。
環境省は原発はCO2出さない発電方法なので温暖化対策に貢献していると認定し、原発を推奨しています。故に原発に関する事は環境局が対応する様です。
その縦割り行政に広島市が従うのなら、実質的に広島市は原発を推奨していることになります。また、それは福島第一原発事故がまるでなかったかの様に事故前と変わっていないことになります。

[19.実践的契機となった福井地裁「樋口判決」]
報告者の哲野さんは、伊方原発広島裁判は”福井地裁「樋口判決」”が無ければ踏み切れなかった、と。樋口決定によって実際に効力をし原発を止めたのを見て裁判も有効であるとわかりました。

[20.本訴。仮処分の同時提訴に踏み切る]
「この場にいる参加者ならよく存じていると思いますので、」と割愛

[21.広島地裁仮処分申立却下]
哲野さんは7月12日に行われた第6回口頭弁論定例学習会に触れ、学習会の報告では「決定文が論理矛盾していて支離滅裂なのは、結果を先に決めたからだろう」と結論付けたことに対し、学習会に参加していた当裁判弁護団の甫守弁護士が意見を求められ、「どんな決定でも結論は先に決めるもので、裁判官は『本当にそれで良いのか?』と自問し、真摯に取り組むことで決定文の内容が定まっていく。あの決定文にはその真摯に取り組んだ姿勢が見受けられなかった」という旨の解説をしたことを取り上げ、その通りであり、学習会で弁護士としての意見を聞けた事は有意義だったと振り返りました。

[22.今後もご支援、ご指導、ご鞭撻を]
「この場にいる参加者ならよく存じていると思いますので、」と割愛

その他、裁判に関連することがたくさん話し合われましたが、お伝えし切れませんので割愛させて頂きます。

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◯次回告知◯

※隔週で定期的に開催してきましたが、
翌々週にあたる8月3日は夏休みとなります。

第17回配布レジュメ「伊方原発広島裁判と被曝問題」

第17回配布参考資料「LSSの信頼性に関する疑問点一覧」

第17回配布参考資料「瀬木比呂志 意見書骨子」

第17回配布参考資料「原爆被爆者寿命調査(LSS)の概要」

第17回配布参考資料「ABCC−放射線影響研究所の生い立ちと役割」

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過去の学習会レジュメ・資料は伊方原発運転差止広島裁判のウェブサイトの"参考資料"でご覧いただけます。

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