被爆地ヒロシマが被曝を拒否する伊方原発運転差止広島裁判
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「ふるさと広島を守りたい」ヒロシマの被爆者と広島市民が、伊方原発からの放射能被曝を拒否し、広島地方裁判所に提訴しました


山口仮処分、12月24日(木)広島高裁異議審第1回審尋期日


2020年12月17日(広島、山口県周南市)

 山口県の住民3名が申し立てている四国電力伊方原発3号機の運転差止仮処分事件の広島高裁異議審の第1回審尋期日が12月24日午後1時30分に開かれる。(広島高裁民事第4部:横溝邦彦裁判長、鈴木祐輔右陪席、沖本尚紀左陪席)
 第1回審尋期日では住民側・四国電力双方のプレゼンテーションがそれぞれ60分の持ち時間で行われる。
 山口県住民3名の仮処分申立(山口仮処分)は、広島高裁が抗告審で、今年1月17日伊方原発3号機運転差止の決定を出しており、この決定に対して四国電力が異議を申し立てているもの。
 広島高裁抗告審の決定(森一岳裁判長=当時=の名前をとって以下「森決定」)での差止理由は、伊方原発敷地極近傍に活断層が存在するかどうか四国電力の調査は不十分であり、活断層調査不十分のまま、審査合格とした原子力規制委員会の審査には看過し難い瑕疵・落ち度があったというもの。四国電力調査不十分と判断する根拠に、政府地震調査研究推進本部(地震本部)が17年12月に公表した「中央構造線断層帯長期評価第二版」が使われるという論理構成となっている。(森決定本文41頁)
 これに対して四国電力は、活断層調査は十分に行われており、地震本部長期評価第二版は、四国電力の海上音波探査等の調査結果を踏まえた長期評価となっていないと反論しており、この論点がそのまま、高裁異議審の最重要争点となっている。
 また森決定は、火山問題についても、阿蘇山噴火に伴う火山灰噴出量に関して、四国電力の想定は過小であるとし、これも差止理由とした。
 従って24日の第1回審尋におけるプレゼンは、四電の活断層調査が十分なものかどうかをめぐる双方の主張が中心となる。住民側は、この問題については三次元地下探査の専門家である京都大学名誉教授の芦田譲氏が担当する他、「福島原発事故の悲惨」について大河陽子弁護士が、「火山問題」について中野宏典弁護士がそれぞれプレゼンする予定。

 なお24日の審尋期日は第1回目ではあるものの、裁判所は、審尋期日は1回切りと決定しているので、最後の審尋期日となる。また決定文交付日は21年3月中であることを裁判所は明言しているが、第1回審尋期日で裁判所は、具体的な交付日も明らかにするとみられる。

 審尋は午後1時30分からはじまり午後4時頃に終了するとみられ、山口仮処分の支援団体である「伊方原発をとめる山口裁判の会」は、午後4時30分頃から記者会見・報告会を開くこととしている。会場は広島弁護士会館2階大会議室。
 また審尋に先立ち、支援者らは午後1時10分頃から広島高裁乗込行進を実施する。

 記者会見・報告会にはZOOMで遠隔参加(オンライン参加)もできる。参加希望の方は12月22日(火)24:00までに下記メールアドレスまで申込みを。なお申込みの際は、メール件名に「報告会参加」とし、お名前と所属などを添えて欲しい。

 オンライン参加申込みメールアドレス: hek@hiroshima-net.org

 また、住民側が広島高裁異議審で提出した書面はすべて下記URLで12月20日以降閲覧できる。

 閲覧URL:https://saiban.hiroshima-net.org/

 なお、別途広島地裁に伊方原発3号機の運転差止仮処分を申し立てている伊方原発広島裁判原告団及び応援団は、「山口仮処分」の闘いを全面的に支援することを総会で決定しており、今回も全面支援の取り組みを進めている。

(了)



【問い合わせ先】伊方原発広島裁判応援団事務局
〒733-0012 広島市西区中広町2丁目21-22-203
e-Mail :
URL: https://saiban.hiroshima-net.org
プレス担当者:哲野イサク

2020年12月17日プレスリリースNo.110


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