被爆地ヒロシマが被曝を拒否する伊方原発運転差止広島裁判
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「ふるさと広島を守りたい」ヒロシマの被爆者と広島市民が、伊方原発からの放射能被曝を拒否し、広島地方裁判所に提訴しました


本訴第21回口頭弁論期日の報告


2021年1月27日(広島)

 さる1月20日、本案訴訟(本訴)第21回口頭弁論期日が開かれたが、コロナ禍とあって、急きょ記者会見・報告会が取りやめとなった。

 本プレスリリースで、期日の内容を報告する。

 本訴第21回口頭弁論期日は、広島地裁300号法廷で開催された。(裁判長・ 大森直哉裁判官、右陪席・大嶺崇裁判官、左陪席・塚本友樹裁判官)

 原告側は今回準備書面は提出しなかったが、現在進行中の「山口仮処分事件」(山口県の住民3名が伊方原発3号機の運転差止を求めて仮処分提訴を行っている事件。20年1月に広島高裁抗告審で運転差止仮処分決定が出た後、四国電力が広島高裁に異議を申し立て、現在広島高裁で異議審が進行中。3月18日に異議審決定が出されることが決まっている。)の原決定(山口地裁岩国支部決定)を甲号証として提出している。これは裁判体の要望に沿ったもの。

 被告側は準備書面21を提出し、地震動に関する原告側の指摘に対して反論を行っている。(被告側準備書面21は、「伊方原発広島裁判」のWebサイト<https://saiban.hiroshima-net.org/>に既に掲載している。トップベージから【訴状・裁判資料】のコーナーへ)

 なお次回期日(3月24日)までに、原告側は被告準備書面19(火山事象に関する主張)に対する反論準備書面を提出する予定。また被告準備書面20(シビアアクシデント対策に関する主張)に対する反論準備書面も用意する。(次回期日に間に合えば提出)。また被告準備書面21(前述の通り、地震動に関する主張)に対する反論は次々回となる予定。

 被告側は、次回期日までに提出する準備書面はない。原告側準備書面32(水蒸気爆発の危険性。水蒸気爆発について国際的な実験結果を参照しないまま、伊方3号を合格としており、規制委審査に看過し難い過誤・欠落があるという主張)に対する被告側の反論はまだなされていないが、被告側はのちにまとめて行う、としている。

 また被告側は1号機、2号機に関する反論もまだ本格的に行っていない。被告側は1号機、2号機は廃止措置の手続きに入っているので、今回裁判では問題としない姿勢だが、原告側の訴えは、3号機の運転停止を求めるとともに、1号機・2号機についても、その使用済み核燃料は敷地内に留め置かれたままであり、本訴原告に対する脅威・危険はなくならない、よって「訴状送達の日から原告1人あたり毎月1万円を支払え」との主張をしており、1号機・2号機についても問題としている。
 裁判所も、1号機・2号機に関する被告側の反論は必要とし、被告側に提出を促している。

 本訴は、全体としていえば、反論・再反論の段階にさしかかっており、これから新たな争点の提出はないとみられるが、結審時期については現段階では見通せない。

 なお次々回期日は、6月2日と決まった。

(了)



【問い合わせ先】伊方原発広島裁判応援団事務局
〒733-0012 広島市西区中広町2丁目21-22-203
e-Mail :
URL: https://saiban.hiroshima-net.org
プレス担当者:哲野イサク

2021年1月27日プレスリリースNo.113


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