被爆地ヒロシマが被曝を拒否する伊方原発運転差止広島裁判
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「ふるさと広島を守りたい」ヒロシマの被爆者と広島市民が、伊方原発からの放射能被曝を拒否し、広島地方裁判所に提訴しました

Press Release No.147

3月8日本訴第31回口頭弁論期日
いよいよ人証調べの段階へ

2023年3月1日(広島)

 2016年3月11日、原告66名(うち原爆被爆者19名)が、四国電力伊方原発の運転差止などを求めて広島地裁に提訴した「伊方原発運転差止広島裁判」(以下「伊方広島裁判」)も、23年3月8日(水)の第31回口頭弁論期日を機に「人証調べ」の最終段階に入る。(原告提訴は第9陣提訴まで進んでおり、現在は約350名)
 人証調べの顔ぶれ、大筋のスケジュールがこの期日で明らかになる予定。
 人証調べについて、広島地裁の裁判体(大浜寿美裁判長、長谷川健太郎右陪席、森谷謙太左陪席)は、「裁判体は法廷で証言されたことしか証拠採用しない。」と、他裁判で証言された調書を代用しないことを明らかにしている。

 原告側弁護団は、この期日までにすでに専門家証人を7名申請し、裁判所は7名とも採用を決めている。顔ぶれは以下の通り。
 「避難計画」を担当するWebジャーナリストの哲野イサク氏(筆名。戸籍名は伊奈道明。本裁判の原告でもある。)、「過酷事故対策」の後藤政志氏(元東芝・原子炉格納容器設計者)、「火山」を担当する巽好幸氏(地球科学者。専門はマグマ学。京都大学大学院理学研究科教授、東京大学海洋研究所教授などを経て現在神戸大学海洋底探査センター客員教授)、「強振動予測」を担当する野津厚氏(日本を代表する強振動予測専門家の一人。国立研究開発法人海上・港湾・航空技術研究所、 港湾空港技術研究所領域長)、「水蒸気爆発」を担当する高島武雄氏(熱工学の専門家。元小山高専教授。『蒸気爆発の科学』などの著書)、「火山」を担当する町田洋氏(日本における火山学の泰斗の一人。旧東京都立大学名誉教授。日本の火山灰編年学の第一人者)、「地震動」を担当する早坂康隆氏(地質学者。元広島大学大学院先進理工系科学研究科地球惑星システム学プログラム特任准教授)。

 この期日までに、一部人証調べ期日も決まっており、4月19日(水)の期日が哲野イサク氏(午前120分原告主尋問、午後120分被告反対尋問及び30分再尋問等)、6月5日(月)期日が後藤政志氏(午前45分原告主尋問、午後45分被告反対尋問及び30分再尋問等)、7月5日(水)期日が巽好幸氏(午前90分原告主尋問、午後90分被告反対尋問及び30分再尋問等)、7月31日(月)期日が野津厚氏(午前120分原告主尋問、午後120分被告反対尋問及び30分再尋問等)。高島武雄氏、町田洋氏、早坂康隆氏については期日がまだ決定していないが、第31回期日には大筋の予定がはっきりするとみられる。
 さらに原告側弁護団は、専門家証人以外に「原告証人」申請も予定しており、3月8日にはその顔ぶれも大筋明らかになる予定。現在申請が確実な原告証人は、鴨下美和氏(福島原発事故被害者で現在福島県から東京に避難)、福島敦子氏(福島原発事故被害者で現在福島県から京都に避難)、久保山康代氏(福島原発事故被害者で現在千葉県から松山に避難)、渡部美和氏(福島原発事故被害者で現在福島県から広島に避難。渡部氏は本裁判の原告ではないが、別途広島で係争中の「福島原発事故賠償ひろしま裁判」の原告団長)の各氏。弁護団は他に広島原爆被爆者原告を含む若干名の原告証人申請を行う。

 原告団・応援団の当日の取り組みは以下の通り。
 恒例の裁判所乗り込み行進は、コロナ禍への懸念から今回は取りやめ。午後1時30分頃、裁判所前で記録撮影のみを実施する。
  午後2時00分  :進行協議開始。(一般非公開)
    2時30分  :第31回口頭弁論開始。
    3時00分頃 :記者会見・報告会開始。(会場は広島弁護士会館3階大ホール)
    5時過ぎ   :記者会見・報告会終了予定。
 (詳細は添付「第31回口頭弁論期日案内チラシ」を参照のこと)

 なお記者会見・報告会では、弁護団による期日報告、原告証人などによる人証に向けての決意表明のほか、「島根原発1、2号機運転差し止め訴訟原告団」が予定している「島根原発運転差止仮処分提訴」(3月10日広島地裁松江支部へ申立予定)に関する報告、昨年10月中国電力が「上関原発を建てさせない祝島島民の会」(「島民の会」)を相手取り、山口地裁岩国支部に提訴した裁判(「祝島島民の会対中国電力裁判」)の第2回口頭弁論期日(3月10日)に関する「祝島島民の会を支援する会」からの報告などのあと、質疑応答を予定している。

 また原告意見陳述の申請も行っており、裁判所が認めれば口頭弁論期日で意見陳述が実施される。陳述者は原田二三子氏(戸籍名は西塔文子)を予定している。記者会見・報告会で原告意見陳述再現も行われる。

(了)




【問い合わせ先】伊方原発広島裁判応援団事務局
〒733-0012 広島市西区中広町2丁目21-22-203
e-Mail :
URL: https://saiban.hiroshima-net.org
プレス担当者:哲野イサク

2023年3月1日プレスリリースNo.147


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