被爆地ヒロシマが被曝を拒否する伊方原発運転差止広島裁判
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「ふるさと広島を守りたい」ヒロシマの被爆者と広島市民が、伊方原発からの放射能被曝を拒否し、広島地方裁判所に提訴しました

Press Release No.150

広島新規仮処分、最高裁上告は見送り

2023年3月29日(広島)
 3月24日(金)広島高裁(民事第4部:脇由紀裁判長、右陪席・梅本幸作裁判官、左陪席・佐々木清一裁判官=主任裁判官)は、広島新規仮処分抗告審(伊方原発3号機運転差止仮処分命令申立即時抗告事件)において、市民らの申立てを棄却する決定を出したが、28日までに弁護団及び抗告人団の協議(二者協議)で最高裁への上告を見送る決定を行った。

 協議では、決定は「新規制基準に不合理な点があるとしても、それだけで、直ちに抗告人らの生命、身体等が侵害される具体的危険があるとの疎明がなされたとはいえない」などとし、特に専門の地震学者や地質学者も含めて、およそ現在の科学では不可能ともいえる伊方原発の地域特性まで疎明せよと判示しており、不合理極まりない内容である。そして、疎明(立証)責任を全面に住民側に負わせるなど伊方最高裁判例に反し、上告の理由は十分に認められる。しかし、昨年6月17日の福島原発事故の避難者の訴訟についての最高裁判決などから推察すると、現在の最高裁では、国民一人一人の人格権を護る立場からではなく、政治権力迎合型の判断が下されるだろう、という意見が優勢を占め、「最高裁上告見送り」という戦略的決定となったもの。

(了)




【問い合わせ先】伊方原発広島裁判応援団事務局
〒733-0012 広島市西区中広町2丁目21-22-203
e-Mail :
URL: https://saiban.hiroshima-net.org
プレス担当者:哲野イサク

2023年3月29日プレスリリースNo.150


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