被爆地ヒロシマが被曝を拒否する伊方原発運転差止広島裁判
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「ふるさと広島を守りたい」ヒロシマの被爆者と広島市民が、伊方原発からの放射能被曝を拒否し、広島地方裁判所に提訴しました

ホントはどうなの?勉強会【原子力複合災害編】南海トラフ巨大地震と伊方原発の危険

今年(2025年)8月31日(日)、伊方原発広島裁判事務局とヒロイカ100(正式名称:広島からわずか100kmの伊方原発を止める会)は共同で「ホントはどうなの?勉強会 南海トラフ巨大地震と伊方原発の危険」を開催しました。
この勉強会の模様をご報告する前に、それまでのいきさつを簡単にご説明しましょう。

広報パッケージの作成と実施

伊方原発運転差止広島地裁判決で私たちの訴えが却下されたのが今年3月5日。
私たちは直ちに広島高裁に控訴、裁判所や被控訴人(四国電力)との進行協議を経て、第1回口頭弁論期日は12月24日と決まりました。
私たちが高裁での戦いに全力を挙げるのはもちろんですが、高裁の戦いはおそらく地裁の戦いとは違って短期決戦となるでしょう。口頭弁論期日の頻度も地裁ほどではありません。
私たちは伊方原発運転の危険を一般市民社会に訴えていく戦いにも全力を挙げると決定しました。

このため、事務局内に広報活動検討チームを4月につくって議論を重ね、当面の訴求テーマを「南海トラフ巨大地震と伊方原発の危険」と定めました。というのは、国を挙げて南海トラフ巨大地震の被害をいかに軽減するかという議論が進められているなかで、その想定震源域内に現に運転を続けている原発があることがあまりに世の中に知られていない、これを世の中に知らせていくことが大切という結論に至ったからです。

このためこのテーマで広報パッケージを作成して運動を展開していくこととしました。
広報パッケージは、①テーマに沿った広報パンフレットの作成、②テーマに沿った街頭行動の実施、③テーマに沿った勉強会の実施、という中身です。
広報パンフレットの作成は6月から開始し、8月末ごろにほぼ出来上がりました。
作成にあたってはチーム全員の侃々諤々の議論や、スッタモンダがありますが、たいくつな話なので割愛します。
出来上がりはほぼ満足のいくものとなりました。現在WEBサイトに掲載されています。

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パンフレット



テーマに沿った街頭行動は「街頭シール貼りアンケート」と決定し、それぞれスケジュール化して実施しました。そして勉強会は8月31日、ちょうど9月1日の「防災の日」前日に実施と決めました。

街頭シール貼りアンケート

順序として街頭シール貼りアンケートからご説明しましょう。 これは広島市内の一番の繁華街である広島本通り商店街で実施するものですが、道行く人にアンケートをお願いしてシール貼りをしていただく形式です。
アンケートの問題は「南海トラフ巨大地震の震源域で動いている原発は?」で3択問題の解答は「①島根原発(中国電力:島根県)」「②伊方原発(四国電力:愛媛県)」「③浜岡原発(中部電力:静岡県)」としました。また、このシール貼りアンケートのミソは、シール貼りで答えていただいた方にはお礼として籠に盛ったお菓子をひとつ無料でプレゼントする、という点にあります。

実施日は8月23日(土)で、お昼ごはんの終わった午後2時頃から開始。スタッフは結構人数が必要です。
呼び込み担当、アンケートボード担当、お菓子担当、チラシ渡し担当、シール配布担当で、総勢8人で実施しました。
結果は写真のボードにあるように、島根原発が28、伊方原発が66、浜岡原発が29で半数以上の人が正解でした。

街頭シール貼りアンケート結果



といって、回答者の全員がすべてを理解して答えている、というわけでもありません。
なかには鉛筆転がしのように解答を決めている人もいました。それはそれでいいのです。このアンケートの狙いは、原発やその危険について理解するきっかけ作りでもあるのです。
また私たちにとっても、不特定多数の人たちと原発問題を介して触れあう貴重な機会でもあります。

回答者の多くは二通りに分けられると思います。
一つは10代半ばから20代はじめくらいの若い人たち。なにしろお菓子がタダでもらえるというので、ノリはいいのです。
もう一つは小さいお子さんを連れたご家族。何か楽しそうだ、お菓子ももらえる、というのでゲーム感覚での参加だと思います。
シールを貼るのは小さいお子さんの仕事でした。とはいいながら、アンケートボード前でしばらく真剣に考えていた女性、興味半分ながら問題に向き合う高校生、シールを貼りたい小さな子供たちと一緒に答えを考えるご両親、みなさんが原発問題を楽しく考える小さなキッカケになったと思います。


▼写真はいずれも8月23日街頭シール貼りアンケートの様子
街頭シール貼りアンケート 街頭シール貼りアンケート 街頭シール貼りアンケート 街頭シール貼りアンケート

実施時間は35分と短い時間ですが、多くの人たちが参加してくれました。
シールを貼って解答してくれた人に用意していたチラシを渡しました。チラシは約120枚がはけました。なお写真は当日用意したチラシです。

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チラシ

今後とも様々なテーマで街頭シール貼りアンケートを実施する予定です。


ホントはどうなの?勉強会

広報パッケージのなかで中心の取り組みとなるのは、もちろん「ホントはどうなの?勉強会」です。

この勉強会のコンセプトは参加者の方々と情報と知見を共有し、参加者の方々が次には自ら報告者となって情報と知見の輪を広げていくという点にあります。その意味では参加者の方々が聞きっぱなしに終わってしまうのではなく、能動的に勉強会に参加し、理解を深めていく必要があります。このため、大規模な参加者数を想定するのではなく、質問や議論がしやすい人数、言い換えれば小規模から中規模の参加人数を想定していました。会場も最大規模40人までという設定で、また、ZOOMを使った遠隔参加も想定し、それに対応した広島市まちづくり市民交流プラザ(合人社ウェンディひと・まちプラザ)北棟5階研修室Aとしました。

呼びかけはチラシ配布、WEBサイト掲載、メールでのお知らせなどに限定し、実際蓋を開けてみるまで何人の人が参加するのか、全く手探りの開催となりました。事務局のメンバーの中には、ほとんど人は来ない、事務局メンバーだけになりそうだ、と心配する人もいたほどです。

蓋を開けてみると、会場参加者30名、ZOOM参加者27名の計57名でほぼ想定通りの規模となりました。

さて問題は、運営の在り方が、みなさんの知見を深めるようなものであったかどうかですが、これはにわかには結論がつけられません。今後の継続した運営のなかで改善を加えていくほかはなさそうです。


レジュメは用意したパンフレット

勉強会のレジュメは事前に用意したパンフレット「南海トラフ巨大地震と伊方原発の危険」を使用しました。
このパンフレットはA4版24頁の中身で、展開は「繰り返し大きな地震動に襲われる日本列島」、「巨大地震の巣の上…伊方原発は建ててはいけなかった」、「破局的大事故を織り込んで再稼働する伊方原発3号機」、「南海トラフ巨大地震で福島第一原発事故再来の蓋然性」、「伊方原発から100kmの広島市も無事では済まない」という流れです。

もちろんこのパンフレット全体を限られた時間のなかで説明するわけにはいきませんので、報告者はパンフレットをかいつまんで説明し、あとはご自分で学習していただく、という体裁をとりました。

また参考資料として広島市危機管理室が発行している「広島市の地震被害想定」パンフレット、当裁判事務局が発行した「ガルで見る日本の最大地震動」ポスターを用意しました。


質問・討論は随時

勉強会の趣旨からして、質問や討論は報告者の報告中に自由にすることができる、という形で進めました。しかし参加者も主催者も「講演会形式」に慣れているせいか、なかなか適切な質問や討論が期待したほど活発ではなかったことも事実です。こうした参加型形式は、参加者も100%受け身では成り立たないのです。

報告者は事務局メンバー

報告者は事務局メンバーの原田二三子さんでした。原田さんはほぼパンフレットに沿った形で話を進め、質問や討論を含め約90分で報告を終え、残った40分で全体質問・討論・意見表明などが行われました。

全体を120分で想定していましたが、結果として130分かかったということになります。この形式で全体120分という想定では無理があったのかもしれません。

パンフレット「南海トラフ巨大地震と伊方原発の危険」

本パンフレットは当日参加者全員に配布されましたが、今後最終校正を経たうえで、3000部印刷する手はずになっています。配布は無料です。必要な方は当事務局までお申し込みください。また、同じテーマで別な会場で開催することもできますので、同様な勉強会を開催ご希望の方は当事務局までお問合せください。

中国新聞に掲載

勉強会はプレスリリースという形で様々なメディアにお知らせしましたが、当日は広島地元の中国新聞の記者さんも参加されていたようで、翌日9月1日付け中国新聞本紙広島都市圏欄に掲載されていました。
ここにその記事を掲げておきます。
▼クリックすると大きな画像で御覧いただけます
2025.9.1中国新聞記事

また当日の様子は以下の写真をご覧ください。
2025.8.31勉強会の様子 2025.8.31勉強会の様子 2025.8.31勉強会の様子 2025.8.31勉強会の様子

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