被爆地ヒロシマが被曝を拒否する伊方原発運転差止広島裁判
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「ふるさと広島を守りたい」ヒロシマの被爆者と広島市民が、伊方原発からの放射能被曝を拒否し、広島地方裁判所に提訴しました



本訴第3回口頭弁論定例学習会開催 テーマは低線量被曝と原爆被爆者寿命調査(LSS)、在広ドイツ人原告の特別報告も


2016年11月30日(広島):
 伊方原発広島裁判原告団と応援団は、同裁判本訴第3回口頭弁論期日(11月30日)に合わせて12月3日に広島平和記念資料館で定例学習会を開く。

 同原告団と応援団は3月11日、伊方原発全基の運転差止を求める本案提訴(本訴)と稼働中の3号機の運転差止を求める仮処分命令申立(仮処分)を広島地裁に同時提訴して以来、仮処分の審尋期日や本訴の口頭弁論期日に合わせて定例学習会を開いてきた。

 今回学習会は「原発推進派が金科玉条とするLSSのいかがわしさ」と題して2人の原告がLSSの批判的紹介と今なお日本の放射線防護政策の基本資料としてLSSが堂々と使われている現状を報告する。

 LSS(原爆被爆者寿命調査)は、原爆投下後1年も経たずして事実上アメリカ軍部とアメリカ原子力委員会がワシントンDCに設立した軍事医学研究機関、原爆傷害調査委員会(ABCC)が1950年以降継続している広島・長崎原爆被爆者の生涯追跡放射線影響調査研究で、ABCC解散後は、日米共同出資の放射線影響研究所が引き継いで調査研究している長期間の疫学調査。

 報告1は「LSSはどこが批判対象とされているか?」と題して、原告の小田真由美が、一般市民社会にはあまり知られていないLSSを紹介しつつ、その疫学調査の学術的問題点や指摘されている批判点を報告する。

 報告2は「避難基準100mSvの正当化に使われるLSS~LSS信仰を打破するのは広島市民の使命~」と題して同じく原告の哲野イサクが、「100mSv 以下の被曝では健康に影響はない」として日本の放射線防護政策、福島帰還政策、規制委「原子力災害対策指針」の避難基準などを正当化・合理化する考え方の根底にLSSが使われている実情を報告する。

 報告3は、最近原告に参加した広島に在住するドイツ人でワールド・フレンドシップ・センター広島の館長、バーンド・フィニックスさんが「日本の原発推進の流れをどう見る~在広ドイツ人の見た伊方原発~」と題して、特別報告を行う。フィニックスさんは自らドイツの核産業で化学技術者として働いた経験を交えながら、ドイツで経験したチェルノブイリ事故での低線量放射能の悪影響、特にセシウム137の危険を訴える。また福島原発事故後の西ヨーロッパの脱原発の流れに触れつつ、対照的な日本の原発再稼働の流れの危険性に警告をならす。

 報告終了後は参加者との質疑応答、討論も予定されている。

(以上)



第3回口頭弁論定例学習会

テーマ:「原発推進派が金科玉条とするLSSのいかがわしさ」
報告1:「LSS(原爆被爆者寿命調査)はどこが批判対象とされているか?」
報告2:「避難基準100mSvの正当化に使われるLSS」
特別報告:「日本の原発推進の流れをどう見る~在広ドイツ人の見た伊方原発」
質疑・応答、討論

日時:2016年12月3日(土)
13時45分 開場
14時00分 開会
16時00分ごろ 閉会

場所:広島平和記念資料館 地下1階会議室2(約50人収容)

参加費無料、資料代無料、特別報告は英語(日本語逐語通訳あり)

<添付資料>
A4版チラシ「11月30日第3回口頭弁論期日」

【問い合わせ先】伊方原発広島裁判応援団事務局
〒733-0012 広島市西区中広町2丁目21-22-203
e-Mail :
URL: http://saiban.hiroshima-net.org
プレス担当者:哲野イサク

2016年11月30日プレスリリースNo.025


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