被爆地ヒロシマが被曝を拒否する伊方原発運転差止広島裁判
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「ふるさと広島を守りたい」ヒロシマの被爆者と広島市民が、伊方原発からの放射能被曝を拒否し、広島地方裁判所に提訴しました


伊方3号炉仮処分事件、7月4日広島高裁異議審第2回審尋期日


2018年6月28日(広島)
 昨年12月に広島高裁が仮処分命令を出し、現在運転できない状況が続いている四国電力3号炉に関して、四国電力が申し立てている異議審の第2回審尋期日が7月4日広島高裁で開かれる。(一般非公開)4月23日の第1回審尋に続き、今回結審するかどうかが注目される。

 同事件の裁判長は三木昌之裁判官で、昨年12月21日京都地裁総括判事から広島高裁総括判事に異動。京都地裁判事時代は福島原発事故自主避難者訴訟で東京電力の責任を認め、3000万円の賠償を命じる判決を出している。ただこの時三木裁判長は、「年20ミリシーベルトを下回る被ばくが健康被害を与えると認めるのは困難」との判断も示している。右陪席の冨田美奈裁判官は18年4月1日鹿児島地裁川内支部判事から広島高裁判事に異動。左陪席の長丈博裁判官は同じく4月1日に鹿児島地裁判事から広島高裁判事に異動。長氏は弁護士出身の裁判官で、2011年4月1日付けで大阪地裁判事補に任官している。(56期)

 第1回審尋を受けて債権者側(住民側)は、火山事象に関する書面、司法審査の在り方に関する書面などを提出する予定。火山事象に関しては第1回審尋で四国電力が提出した「火山の巨大噴火は予測可能」などとする主張に対する全面的反論となる。

 一方四国電力側は、地震動に関する書面、三次元地下構造調査に関する書面を提出する見込み。これは前回までに債権者側が提出した三次元地下構造調査に関する主張への反論。

 注目されるのは今回で結審するかどうかの点。結審すれば広島高裁が指定した伊方3号炉の差止期限である9月30日までに決定が出される可能性が高まる。第2回審尋で結審するかどうかについては前回審尋で、三木裁判長は「第2回審尋の結果を見て決める」と述べている。

 伊方原発広島裁判原告団は第2回審尋期日に関して大々的な取組を企画しており、6月30日(土)午後2時から、仮処分事件のことを幅広く広島市民に知らせようとスピーチ・ビラ散布を主体とした「伊方スピーチ・ウォーク」を広島市繁華街で実施する他、当日審尋中は広島高裁前で「リレー・スピーチ」も実施する。なお審尋終了後は、広島弁護士会館3階大ホールで記者会見・報告会を開催する予定。記者会見には、脱原発弁護団全国連絡会・共同代表の海渡雄一弁護士、原発裁判専従の甫守一樹弁護士、火山事象に詳しい中野宏典弁護士、また全国の原発裁判に詳しい大河陽子弁護士、また愛媛県の住民中心となって同趣旨の裁判を起こしている「松山裁判」の弁護団長・薦田伸夫弁護士などが出席、解説と質疑応答を担当する。

 また当日7月4日は、名古屋高裁金沢支部で福井県などの住民(「福井から原発を止める裁判の会」)が起こしている関西電力大飯原発3・4号機運転差止訴訟の高裁控訴審判決も出される予定で、こちらも注目される。

 なお同仮処分異議審第2回審尋に関する取組は以下の通り。


【伊方3号炉運転差止仮処分事件:広島高裁異議審第2回審尋期日への取組】
  1.伊方スピーチ・ウォーク
    実施日:2018年6月30日(土)
    集合場所:広島平和公園側元安橋東詰め
    実施時間:午後2時から約1時間
    実施場所:広島市本通り・金座街
  2.第2回審尋期日及び記者会見・報告会
    実施日:2018年7月4日(水)
     12:30 会場の広島弁護士会館3階大ホール開場
     13:00 同大ホール 抗告人・原告・支援者集合
     13:15 広島高裁乗り込み行進
     13:30 第2回審尋開始(一般非公開)
      審尋終了後直ちに記者会見・報告会開催(午後2時過ぎと予想)
      記者会見に出席予定の代理人弁護士:海渡雄一弁護士、甫守一樹弁護士、
      中野宏典弁護士、大河陽子弁護士、薦田伸夫弁護士など。
     16:00までに終了予定

(了)



【問い合わせ先】伊方原発広島裁判応援団事務局
〒733-0012 広島市西区中広町2丁目21-22-203
e-Mail :
URL: http://saiban.hiroshima-net.org
プレス担当者:哲野イサク

2018年6月28日プレスリリースNo.066


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